
この記事ではFXGT(FXジーティー)の両建て取引について解説しています。
FXGTは両建て取引を認めている海外FX業者ですが、競合の海外FX業者と比べて制約や注意点が多いのが特徴です。
そのため、他の海外FX業者のルールと同様に両建てしてしまうと出金拒否・口座凍結などの処置を取られる可能性もあります。
この記事では「FXGTの両建て取引の特徴」「FXGTで認められている両建て取引・NGな両建て取引」「FXGTで両建て取引する際の注意点」を紹介していますので、ぜひ取引の参考としてみてください。
そもそも両建てとは?
そもそも両建て取引とは、同一通貨ペアで売り(ショート)と買い(ロング)の両方のポジションを同時に保有するトレード手法を指します。
売りと買いのポジションで同一の数量を保有すれば含み損と含み益を固定することができるため、相場の変動で損失拡大を防ぐ目的として両建ては有効な手法です。
また、長期的には買い・短期的には売りといった両建て状態を一時的に作るつなぎ売買をすることで、押し目などの短期的な価格変動でも利益をあげることができます。
ただし、両建てを行うことでスプレッドや取引手数料、スワップポイントといったコストが増えてしまうのが両建て取引のデメリットです。
また、両建て状態にすることで必要証拠金が2倍になってしまう海外FX業者もあるため、強制ロスカットの危険度も上がります。
そのため、両建てはあくまで「一時的な損失の拡大を防ぎたい場合」「つなぎ売買をしたい場合」にのみ行うようにしましょう。
- 1ドル = 120円の時点で同じ数量のポジションを両建て
- 1ドル = 125円になった時点でロングポジションを決済
- 1ドル = 123円になった時点でショートポジションを決済
上記の具体例ではロングで+5円、ショートで-3円とあわせて2円の利益をあげることができます。
相場が読めない状態でも決済のタイミングを間違えなければ、上記の例のように利益を出すことも可能です。
ただし、上記の例では「120円 ⇒ 125円 ⇒ 123円」と合計7円分の為替変動が起きています。
方向性を見極めて適切なポジションを取ることができれば、利益を3倍以上に膨らませることもできました。
そのため、先述のとおり両建て取引は「一時的な損失の拡大を防ぎたい」「つなぎ売買をしたい」といった場合にのみ行うようにしましょう。
以上が両建て取引についての簡単なおさらいでした。
関連:海外FXの両建ては必勝法?手法からメリット・デメリットまで
それでは次に「FXGTの両建て取引の特徴」を確認していきましょう。
FXGTの両建て取引の特徴
ここではFXGTの両建て取引のルールや特徴を詳しく解説していきます。
解説していく項目は以下のとおりです。
それでは1つずつ順番に確認していきましょう。
両建てすると証拠金が相殺される
FXGTでは同じLot数で両建てのポジションを持つと証拠金が相殺されます。
なお、同じ数量であれば証拠金は相殺されますが、売り買いでそれぞれ保有するLot数が異なれば差額分が証拠金として発生する仕組みです。
多くの海外FX業者では両建てすると単純に2ポジション分の証拠金を求められたり、ロットが大きい方のポジションの証拠金が優先される場合もあるため、FXGTの仕組みは海外FX業者の中でもレアケースといえます。
証拠金が相殺されているので証拠金維持率を気にせず、新規ポジションをもって取引を並行することができるのはFXGT独自の大きなメリットといえるでしょう。
認められている両建ては1種類のみ
FXGTで認められている両建ての取引は「同一口座内での両建て取引」のみとなります。
つまり、「FXGT内の複数口座間での両建て」「FXGTの口座と別の海外FX業者での両建て」は行うことができません。
同一口座内 | 複数口座間 | 異業者間 |
---|---|---|
〇 | × | × |
競合の海外FX業者では複数口座間での両建てを認めている業者も多々ありますので、FXGTでも同様の両建て取引を行わないよう注意が必要です。
なお、FXGTで認められていない両建て取引を行うと出金拒否・口座凍結といった処置をされる可能性もありますので、こちらもあわせて覚えておきましょう。
FXGTで禁止されている両建て取引
ここからはFXGTで禁止されている両建て取引について詳しく確認していきます。
先述した通り、FXGTで禁止されている両建て取引をしてしまうと、利益が没収されたり口座凍結となってしまう可能性もあります。
禁止事項は利用規約に記載してあるため「知らなかった」というのは言い訳の理由になりませんので、事前に必ず取引ルールは把握しておくようにしましょう。
FXGTで禁止されている両建ての取引は以下のとおりです。
- 複数口座間での両建て
- 異業者間での両建て
- ゼロカット目的の両建て
- グループ内での両建て
それでは1つずつ順番に確認していきましょう。
複数口座間での両建て
FXGTでは複数口座間での両建て取引を認めていません。
複数口座間の両建て取引とは簡単に説明すると以下のような取引のことです。
- FXGTのA口座でドル円の買い(ロング)ポジションを保有
- FXGTのB口座でドル円の売り(ショート)ポジションを保有
口座タイプが異なっていたり、ロット数が異なっている場合でも口座間で両建て状態となっていればNGですので注意しましょう。
FXGTに限らず複数口座で運用している場合にやってしまいがちな取引といえるので、複数口座で運用する際はポジション状況をよくよく確認しておきたいですね。
なお、1人で複数アカウントを作成してアカウント間で両建て取引するのもNGとなりますので、あわせて覚えておきましょう。
例えばFXGTで買いを入れて、別の海外FX業者で売りを入れたとしましょう。
FXGTで持った買いポジションがゼロカットされたとしても、別の海外FX業者で利益をあげられれば、トータルでは利益が発生します。
ですが、この時FXGT側ではゼロカットによる損失補填が発生しているため、FXGTが一方的に損失しているという構図になりますよね。
こういったゼロカットを利用した一方的な損失を避けるためにも複数口座での両建ては禁止されています。
異業者間での両建て
FXGTでは異業者間での両建ても禁止されています。
異業者間での両建てとは、FXGTとFXGT以外の海外FX業者で両建てとなるようなポジションを持つ取引のことです。
異業者間での両建て取引はFXGTに限らず、多くの海外FX業者では認められていません。
そのため、異業者間での両建てが認められていない複数業者で同時に運用している場合は、それぞれの海外FX業者でペナルティが発生する可能性もあります。
ゼロカット目的の両建て
両建てに限った話ではありませんが、ゼロカットを目的とした取引は多くの海外FX業者でも禁止されています。
FXGTでもゼロカットを悪用した両建て取引は禁止されているので覚えておきましょう。
ゼロカット目的の両建てとは以下のようなトレードを指します。
- 雇用統計直前にハイレバレッジを効かせてポジションを持つ
- 別の海外FX業者で同様にポジションを持って両建て状態にする
- 雇用統計発表後、片方のポジションがゼロカットとなってももう片方では利益を生み出せる
上記のような複数口座を利用した、なおかつゼロカットを目的とした取引は非常に悪質な取引となるため、絶対に行わないようにしましょう。
また、窓開けを狙った取引もゼロカットを目的としたトレードにされる場合がありますので、こちらも行わない方が良いですね。
前日金曜日の市場クローズ直前にハイレバレッジを効かせた状態でポジションを持ち、週明けまでポジションを持ち越します。
翌週月曜日の市場オープン時に保有ポジションの方向へ大きく窓が発生した場合は大きな利益を得ることが可能です。
ただし、思惑が外れた場合はゼロカットとなるため損失は非常に大きくなってしまうというデメリットもあります。
ゼロカットの損失補填を行うのは海外FX業者ですので、ゼロカットが頻発すると海外FX業者は損失が増え続けることになります。
そのため、ゼロカットを目的とした取引はFXGTに限らず海外FX業者では一般的に禁止されていますので注意しましょう。
グループ内での両建て
FXGTでは家族や知人といった複数人のグループで両建て取引を行うのも禁止されています。
こちらもFXGTだけに限らず、海外FX業者では一般的に禁止されているケースです。
過去にはFXGTではない競合のとある海外FX業者で、グループによる両建て取引を行っていたことが発覚したため当該グループの利益がすべて取り消しとなった実例もあります。
「自分たちは少額だからバレない」と思っていても、ほぼ確実にバレてしまいますので絶対に行わないようにしましょう。
禁止されている両建て取引は本当にバレる?
「ECN方式は注文はそのままインターバンクに流れるから、異なる口座で両建てしてもFXGTにはバレないはずだ」
「別々の海外FX業者で取引しているんだし、FXGTと他の海外FX業者の間で両建てしてもバレないでしょ」
このように思っている方も多いのではないでしょうか。
実際には金額の大小に関係なく、海外FX業者の禁止取引はほぼ100%バレてしまいます。
異業者間での両建てがバレる理由としては以下の2つがあげられます。
- MT4・MT5の取引履歴は海外FX業者間で共有できる
- 同じLPや仲介業者を利用している海外FX業者が多い
MT4やMT5の取引履歴は海外FX業者側で確認することができるため、取引情報が共有されれば両建てしているかどうかはすぐにバレてしまいます。
また、海外FX業者の利用するLP(リクイディティプロバイダー)や、ブリッジという売買注文を仲介する業者が同一の場合は同じサーバーで注文が通されるため、この場合も両建てがばれてしまうでしょう。
以上のように、海外FX業者間で両建てをしているかどうかの情報は共有されやすい仕組みとなっているのです。
禁止取引がバレると口座凍結や出金拒否といったペナルティが発生してしまいます。
また、異なる業者間での両建てが禁止されている海外FX業者同士で両建てした場合は、それぞれの業者から締め出されてしまう可能性もありますので絶対に行わないようにしましょう。
FXGTで両建てする際の注意点
ここからはFXGTで両建てする際の注意点を確認していきます。
紹介する注意点は以下のとおりです。
- 決済時の証拠金変動に注意
- 「同時決済」を活用する
- スプレッド・スワップは2ポジション分発生
それでは、こちらも1つずつ確認していきましょう。
決済時の証拠金変動に注意
記事の冒頭でもお伝えしましたが、FXGTは両建てをするとそれぞれのポジションの必要証拠金が相殺されます。
この特徴によって生まれる注意点が「片方のポジションだけを決済すると相殺されていた必要証拠金が元に戻る」という点です。
もし、両建てポジションの決済前に証拠金維持率がロスカット水準ギリギリだった場合は、片方のポジションを決済した瞬間に強制ロスカット水準を下回り、強制ロスカットされてしまう可能性もあります。
そのため証拠金が相殺されている両建ての片方だけを決済したいという場合は、ロスカットされないように必要証拠金を確認しておく必要があります。
「同時決済」を活用する
両建てで保有している買いポジションと売りポジションの両方を決済したい場合は「同時決済」を活用するのがおすすめです。
標準のMT5では同時決済ができないため、無料ツールである「OneClickClose」を導入・利用しましょう。
⇒OneClickCloseのインストールページ(外部サイト)
両建てしているポジションを個別に決済すると、わずかな時間差で含み益が減少したり、含み損が増える可能性もあるので同時決済の活用がおすすめです。
スプレッド・スワップは2ポジション分発生
FXGTの両建ては証拠金が相殺されますが、他の海外FX業者と同様に単純にポジションを増やしているのでスプレッド・スワップポイントが2ポジション分発生することも覚えておきましょう。
特に、FXGTを含む海外FX業者はマイナススワップが大きめなので、長期トレードになるほど損失が増えやすい点は注意が必要です。
まとめ
今回はFXGTの両建て取引について解説を行ってきました。
FXGTでは同一口座内での両建て取引のみが認められており、複数口座に跨いだ両建てや別の海外FX業者との間での両建ては禁止とされています。
悪意はなくても禁止取引をしていた場合は口座凍結や利益没収などの重いペナルティが課せられる場合があるので十分注意が必要です。
また、両建て取引は海外FX業者によってルールが異なりますので、海外FX業者を変えて取引する際は必ず両建て取引のルールを確認するようにしましょう。
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