【税金対策!】海外FXで法人口座を開設

海外FXを使っているが、税率が不満だ。
海外FXの法人口座でトレードできるのか?
海外FXトレーダーの中でも、税金に関して不安を持っている方が正直多いと思います。
そんな方々のために今回は、
- 法人口座のメリット
- 法人口座のデメリット
- 口座開設の流れ・用意する書類
について解説していきましょう。
法人口座のメリット:節税

海外FXで法人口座を利用するメリットをまとめました。
以下6つを、一つずつ解説します。
- 1) 利益によって税率が変化する〈累進課税〉
- 2) 経費で計上できるものが増える
- 3) 相続税対策にも◎
- 4) 健康保険料の節約
- 5) 損益の通算が可能
- 6) 9年間の損失繰り越し
1) 利益によって税率が変化する〈累進課税〉
国内FXの場合、税率は一律20%と決められていますね。
しかし海外FXの場合は” 累進課税制度 “が取り入れられている為、利益によって税率が変化します。
これは、海外FXの法人口座を開設する最大のメリットとも言えるでしょう。
以下税率です。
課税所得金額 | 税率 | 税率内訳 |
---|---|---|
195万円以下 | 15% | 所得税5%+住民税10% |
195万円超~330万円以下 | 20% | 所得税10%+住民税10% |
330万円超~695万円以下 | 30% | 所得税20%+住民税10% |
695万円超~900万円以下 | 33% | 所得税23%+住民税10% |
900万円超~1,800万円以下 | 43% | 所得税33%+住民税10% |
1,800万円超~4000万円以下 | 50% | 所得税40%+住民税10% |
4,000万円超~ | 55% | 所得税45%+住民税10% |
ご覧の通り、最大で利益の半分を税金として払わなければなりません。
しかし資本金1億円以下の法人だった場合、
800万円(/年)以下の所得 ➡ 税率15%
800万円(/年)以上の所得 ➡ 税率25.5%
上述の様に、かなり少なく抑えることができるのです。
2) 経費で計上できるものが増える
海外FXの法人口座で出来る税金対策の一つに、「経費を増やす」という方法があります。
法人化することで、個人口座よりも多くのものを経費として計上可能です。
具体的には、以下のような例が挙げられます。
- 自動車代
- PC・携帯代金
- 家賃・電気代・光熱費
- 役員や社員への報酬
- 取引手数料
- 自動売買用ソフトウェア
会社を運営する為の一般的な経費に加え、FX関連の費用も経費として計上◎。
このように、そもそもの税金の対象額を減らすこともできるのです。
3) 相続税対策にも◎
ご自身の資産を家族に残してあげたい、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
通常個人が死亡した場合、その資産を相続する家族に相続税が課せられます。
しかし法人としての遺産であれば、個人が死亡した場合でも相続税が発生することはありません。
その為、個人トレーダーの法人化もおすすめしています。
4) 健康保険料の節約
個人と法人の違いに「健康保険」があります。
- 個人:国民健康保険
専業トレーダーなどの個人事業主は、これに当てはまる。 - 法人:社会保険
法人口座で資産を運用する場合は、これに当てはまる。
ただし、法人の場合は「国民健康保険」か「社会保険」のどちらに加入するか選択することが出来るのです。
こういったところで選択肢が増えるのは、メリットですよね。
5) 損益の通算が可能
個人でのFXの損益は、「雑所得」として分類されます。
その為、他の事業との損益通算はできません。
しかし法人の場合は、FXも「事業所得」に換算されるので損益通算が可能です。
つまりFXの利益で別事業の赤字をカバーすることも、
反対に別事業の利益でFXの損失をカバーすることもできるということ。
6) 9年間の損失繰り越し
個人口座の損失繰り越しは最長でも3年。
それが法人口座になることで最長9年まで延ばすことが可能になります。
払いきれなかった損失を翌年以降に繰り越しながら、利益から損失を差し引ける制度。
※画像
以上、法人口座のメリット6つでした。
海外FX法人のデメリット4

メリットがあれば、もちろんデメリットもあります。
以下4つを紹介しましょう。
- ① 設立や維持にかかるコスト
- ② 利益の引き出しは自由にできない
- ③ 解約も手間がかかる
- ④ 利益なしでも税金の支払いあり
① 設立や維持にかかるコスト
法人としてかかるコストは、「設立費用」と「維持費用」に大きく分けられます。
まず「設立費用」。
こちらは会社形態によって異なります。
“株式会社”であれば約25万円、
“合同会社”であれば約10万円です。
次に「維持費用」。
法人を維持する為には、毎年の確定申告を行う必要があります。
税理士に頼むのが一番確実ですが、決算申告書の作成のみでも15万~25万が相場。
もしこのコスト削減に向けて自分で確定申告を行う場合、以下の書類を準備する必要があります。
- 決算報告書
- 法人税・地方法人税申告書
- 都道府県民税申告書
- 市町村民税申告書
- 法人事業概況説明書
- 勘定科目内訳明細書
自分で準備するにもそれなりの手間と知識が必要になるので、簡単ではないでしょう。
② 利益の引き出しは自由にできない
利益が出ても、好きなタイミングで希望の金額を引き出すことはできません。
これは、法人口座がその法人に帰属する為です。
社長だからといって、法人所有のものは自由に出来ないんですね。
利益は、事前に設定した毎月一定額の役員報酬として受け取れます。
ただし報酬額の設定は後で変更できないので注意しましょう。
※ 役員報酬は経費として出金可能。
③ 解約も手間がかかる
赤字運用が続いている為、FX取引を打ち切りたい。
こんな時も個人口座ならすぐに解約できますよね。
しかし法人口座はそうはいきません。
口座開設と同様に、登記簿謄本などを再度開示する必要があります。
④ 利益なしでも税金の支払いあり
海外FXの個人口座の場合、利益がなければ税金を支払う必要はありません。
しかし法人口座の場合は、赤字でも納税義務があります。
ここで詳細の説明は避けますが、
住民税の一部は利益がいくらであろうと一定額納税しなければならない為です。
口座開設の流れと必要書類

ここからは海外FX会社で法人口座を開設する際の流れと、提出書類について紹介していきます。
口座開設の流れ
各海外FX会社によって、口座開設方法に若干の違いがあります。
その為ここでは、大まかな流れを「GEMFOREX」「TitanFX」「AXIORY」の三社から比較してみましょう。
① 口座情報の登録
〈口座タイプ・登録種別(法人口座にチェック)・名前・メールアドレス〉
② 口座開設完了〈ここまで約30秒!〉
③ 必要な書類を提出〈〆切り:初回出金処理まで〉
④ トレード開始
① 口座情報の登録
〈法人情報・連絡先・MT4取引口座情報〉
② 口座開設完了〈ここまで約3分!〉
③ 必要な書類を提出〈〆切り:初回入金まで〉
④ トレード開始
① 口座情報の登録
〈法人情報・連絡先・所在地情報〉
② 必要な書類を提出〈法人確認書類・取締役決定書など〉
③ 口座開設完了〈ここまで約1日!〉
④ トレード開始
口座開設の申請フォームは個人口座とそこまで変わらないのですが、
やはり提出書類の用意がやや複雑で手間がかかります。
必要書類について
では、上の例に挙げたGEMFOREXの提出書類を見ていきましょう。
- 会社の登記簿謄本
- 代表者の身分証明書類
- 身分証明書と本人が一緒に写った写真
法人口座の提出書類で重要なのは、やはり「登記簿謄本」ですね。
正式名称を「登記事項証明書」と言い、オンラインでの請求が可能です。
これはGEMFOREXに限らず、他の海外FX会社でも提出書類として要求されることが多くあります。
以下、登記簿謄本の取り方を紹介しておくので、参考になさってください。
登記簿謄本の取り方は、大きく分けて3つあります。
- 1) 法務局で直接申請・受け取り
- 2) オンライン申請で郵送
- 3) オンライン申請して法務局で受け取り
1) 法務局で直接申請・受け取り
法務局 もしくは 法務局証明サービスセンターにて、手数料600円で発行・受け取りが可能です。
2) オンライン申請で郵送
法務局に行く時間がない方は、オンラインで申請ができます。
申請フォームなどの詳細は法務局HPをご覧ください。
夜21時まで手続きを行うことができ、手数料も500円と安くなっています。オンライン上での申請を、法務局側も推奨していることが分かりますね。
3) オンライン申請して法務局で受け取り
こちらは法務局での手続き時間や、郵送の時間を短縮した方法です。
手数料は480円と一番安く済ませることができます。
早くトレードしたい方にとっては、この方法が良いでしょう。
必要書類の提出は、各FX会社のマイページにてアップロードすればOKです。
予め準備して、スムーズな法人口座の開設を目指してみてください。
まとめ

ここまで海外FXの法人口座の特徴を解説してきました。
この記事をご覧の方の中には、
「国内FXの法人口座」か「海外FXの法人口座」かで迷われている方もいることでしょう。
海外の場合ですと、レバレッジの規制を受けないというのがやはり一番の魅力とも言えます。個人口座と同じ最大レバレッジを感じながらトレードしたい方にはピッタリです。
例に挙げたGEMFOREXの法人口座開設手順について解説した記事も、参考にしてみてください。

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